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ロードバイクで200kmソロで完走するために必要な時間・装備・注意点などを解説

ロードバイクで200kmソロで完走するために必要な時間・装備・注意点などを解説

執筆者: 樫部結香

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読む時間 1 min

こんにちは、ロードバイク用サングラスのオンラインストアを運営しているかっしーと申します。


お盆の間は休暇をいただき、実家がある山口県に帰省してゆっくり過ごさせていただいています。


いつも帰省する時は新幹線にロードバイクを載せて輪行で帰っているのですが、


お盆の混んでいる時期に輪行は大変だなというのと、


片道6,000円程度の新幹線代を節約したいと思ったことから、


そうだ!福岡から山口まで自転車で帰ればたくさんバイクに乗れて運賃もかからなくて最高じゃん!


ということで、実家までロードバイクで帰ることにしました(笑)


私はロードバイクに乗っている時がいちばん幸せで「脳筋」「あたおか」とよく言われます(笑)


これまで何回か200km超えのロングライドをしたことがありますが、


初めて200kmに挑戦した3年前は


・どんな装備で走ればいいのか?

・どれくらい時間を見積もったらいいのか?

・そもそも自分は200km走り切れるレベルなのか?


と不安なことだらけで、ネットで情報を探しまくったのを覚えています。


(とは言え当時は私が探していたような情報は見つからなくて情報収集に苦労し、結局知り合いのサイクリストに色んな質問をして準備を進めた記憶です)

今回の記事は、


単純に200kmライドの様子が気になる


という人から、


初めて200kmライドに挑戦するので


・完走時間の目安が知りたい

どんな装備で走ればいいのか知りたい

・休憩はどれくらいの間隔で何分間取ればいいのか分からない

・どれくらいの走力があれば走り切れるのか知りたい

・走る時の注意点が知りたい


という方のために役立つ情報をまとめたいと思います。

執筆者:かっしー

ロードバイク歴6年目の32歳女性。

ヒルクライムやロングライドで身体を追い込みがち。

ウェアやサングラスが好きすぎて、理想を追求すべくロードバイク用サングラスブランド「being」を設立。

2025年の富士ヒルは初出場でブロンズ獲得。

beingのストアはこちら

200kmを走り切るのにかかる時間はどれくらい?

一番初めに、200kmを走り切るためにかかった時間をご覧いただきたいと思います。


実は福岡から山口まで走ったのは今回が初めてではなく、3年前もほとんど同じルートでロングライドをしたことがあります。


当時とは走った季節や私自身の走力が異なるので、それぞれの違いを記載しておきたいと思います。

初めて200kmを走った3年前の記録

初めて200kmを走ったのは2022年10月でした。


当時はロードバイク歴3年目。


年間走行距離は1,400kmだったので、月に数回40~50kmくらい走る一般的なホビーライダーでした。


その時のログは下記の通りです。


走行時間:9時間14分


経過時間(信号ストップ・休憩込み):13時間ちょうど


平均時速(信号ストップ込み):21.7km/時

久しぶりの200kmライド

現在はロードバイク歴6年目。


2025年の年間走行距離は10,000kmオーバーの見込みで、今は月1,000kmくらい乗ってます(平日はトレーニング、週末はロングライド)。


ただし、6月にレース中に骨折してしまい、ここ2か月はほとんどトレーニングはしておらず、Zwiftでまったり走る程度の練習量でした。


走行時間:8時間11分


経過時間(信号ストップ・休憩込み):13時間15分


平均時速(信号ストップ込み):24.9km/時

どちらも完走するのにかかったのは13時間程度でした。


2025年の方が平均速度が速いのに2022年と同じくらい時間がかかっている理由は、


猛暑のライドにより頻繁に休憩を取りながら走ったので、走行スピードは速くても休憩時間が長かった関係でトータルタイムが長くなったからです。

200km走る時の服装は?

200km走る時の服装についてですが、普段のライドと同じような服装でOKで、なにか特別なことをする必要はありません。


季節ごとに気を付けることとしては、


【春・秋のライド】

体温調整な可能な服装を心がけることが大切(薄手のジャケットを携帯する、ジレを着用するなど)


【夏のライド】

なるべく素肌を露出しないで済むように、薄手のアームカバーやレッグカバーをつける、可能なら熱中症対策グッズを使う


【冬のライド】

厚着しすぎないこと、汗冷え対策を徹底すること、手首・足首・首を保温することが大切


【すべての季節共通】

天気予報を事前に確認し、必要ならレインジャケットを携帯する


ということです。


汗が冷えて凍えながら走ったり、直射日光を浴びて体力が奪われたりしないよう工夫が必要です。


【こちらは春の服装について詳しく解説した記事です



【初心者必見】春のロードバイクに最適な服装と装備について丁寧に解説

※夏の服装の記事は準備中です🙇

【こちらは冬の服装について詳しく解説した記事です



【初心者必見】冬のロードバイクに最適な服装と装備について丁寧に解説

200km走る時の装備は?

普段の週末ライドでは小銭とスマホ・パンク修理キットだけ持って出かける方が多いかもしれませんが、


長い距離を走る時はいろいろなケースに備えて準備をしておく必要があります。


今回私が携帯したものはこちらです。

具体的に持って行ったものはこちらです。


  • 携帯ロック
  • シーラント
  • 電動ポンプ
  • イヤホン(骨伝導タイプ)
  • 補給食(ジェル・パウダー)
  • 補給食(固形物)
  • 使い捨てスリッパ(関門トンネル内は徒歩なので)
  • ポーチの中身は(小銭・健康保険証・運転免許証・工具)


こちらをコンパクトタイプのリュックサックに入れて走りました。


フレームバッグやサドルバッグを持っている方はそれでもOKですが、


フレームバッグはフレームに細かい傷がつくことがあるので今は使っていません。


サドルバッグはこれまで使ったことがないです。



ちなみに長距離を走るうえで一番心配なのは「メカトラ」です。


途中パンクしてしまった時に対応できるよう、パンク修理キットは必ず携帯しましょう。


また、補給食も必ずあった方がいいです。


途中飲食店に入ってしっかり休憩を取る場合でも、1時間おきにジェルを補給した方がハンガーノックにならずに走り切ることができます。


私は飲食店に入らずに、小まめに休憩を取ってそのたびに補給食を食べました。


そして今回はひとりのライドだったので携帯ロックも持っていきました。


コンビニでトイレから帰ってきたらバイクがない!ということになったら悲惨なので、短時間の駐車でもカギをかけておいた方がいいです。


あとは今回持って行っていなかったですが、最後まで走り切れるかどうか不安な方は輪行バッグを持っていくことをオススメします


輪行バッグがあればメカトラで走行不能になったり、途中で体力が尽きてリタイアしたりするときに最寄りの駅から輪行で帰宅することができます。


「保険」の意味合いで携帯しておくと心に余裕ができます!

休憩はどれくらいで取るべき?

先ほど述べたように、200kmほどのライドになると12時間以上の長旅になります。


できれば「1時間おき」に休憩を取りましょう。


初心者の方の場合は3年前の私のように、時速20km程度での走行になると思われます。


そうすると20kmごとに休憩を取るイメージになり、200km走る間に9回休憩をすることになります。


そして、1回に取る休憩時間は10分~15分と決めておくとよいです。


あまり長い時間足を止めると、次に走り出す時にだる~い感じがして辛くなります。


今回のライドでは序盤は30kmおき(約1時間半)に1回休憩を取っていましたが、


最後の50kmは熱中症と闘いながら10kmおき(30分に1回)に休憩を取りながら走りました。


休憩のために止まった回数は9回でした。


ここで大切なのは、


  • 疲れる前に休憩を取る
  • あらかじめルートを決めておいて休憩ポイントを確かめる
  • 計画通りに休憩を取らなくてもOKで、元気な時はスキップしたり、休憩を増やしたりしてもよい


ということです。


特に初めて長い距離にチャレンジする場合は時間内にゴールできるか不安だから最初のうちに距離を稼いでおきたいという気持ちがあるかもしれませんが、


「まだ全然元気だよ!」という序盤のうちからコンスタントに休憩を取りましょう。


疲れていないようで意外と疲労がたまっていると思いますし、


疲労を自覚してから休憩をし始めると回復してリスタートするまでにかかる時間が長くなり、


だんだんと進捗が悪くなっていき、結果的に想定よりも遅い時間になってしまい辺りが真っ暗、なんてこともあり得ます。


200kmという距離は夜間走行を最小限に抑えて明るい時間帯にゴールできる距離だと思いますので、計画的に休憩を取って着実にゴールに向かって進みましょう。

どれくらいの走力・経験があれば200km完走できる?

ロードバイクには100km・150km・200kmの壁があると個人的には考えています。


私が初心者の頃は30~50kmのライドが中心だったので、初めて100kmのライドに出発する時はドキドキして「ちゃんと帰ってこれるかな?」とすごく心配でした。


できれば最長距離が100km未満の方はまず100kmのライドに挑戦してみてください。


そして100km走れるようになったら次は150kmを目指してみてください。


150km走れるようになったら200kmは問題なく走り切れると思います。


あとはソロで走るか、集団で走るかでも難易度が変わってきます。


集団で走る場合は先頭を走る時以外は風の抵抗がないですし、前方に気を遣う必要もないためほとんど疲れません。


しかし、ソロで走る時は常に風を受け、安全に気を遣い、ルートを間違えないようにしながら走るので、意外と疲れます。


200kmをソロで走り切りたい方は、集団で150km走れてもひとりでは無理かもしれないので、


「ひとりでどれくらい長く走れるのか」ということを基準に考えるとよいと思います。


ちなみにロードバイク歴は200km走り切れるかどうかにあまり関係がないと(個人的には)思っています。


なぜなら、ロードバイクに乗り始めて1年で150km走れるようになった方が周りにいらっしゃいますし、


ぶっちゃけ「やるか、やらないか」くらいの違いしかないと思っています(笑)


しかし、さすがにロードバイク歴3か月で知らない道を走るというのは無謀ですので、


  • ビンディングシューズを履いても立ちゴケする心配はない
  • ギアチェンジやブレーキングに不安がない
  • パンク修理がひとりでできる
  • 知っている道を走る


ということは最低限クリアしたうえでロングライドに挑戦できるといいですね。

走る時の注意点は?【安全編】

ロードバイクに乗るうえで最も重要なことは、「安全に走行し、事故・ケガなく帰ってくる」ということだと思います。


200kmという長い距離を走るうえで安全面で気を付けたいことをまとめておきたいと思います。


  1. ルートは事前に決めておく
  2. 自動車専用道路や人気のない山間部は避ける
  3. 事前にバイクの点検をしておく
  4. ライトはフロント2つ/リア2つ用意する
  5. サイコン/ライト/変速機はフル充電に
  6. リタイアするときの流れを決めておく
  7. 家族や友人に長距離ライドすることを事前に伝えておく
  8. 走行中は常に道路の左端を走り、車やバイクの「死角」に入らないよう注意する


初めて200km走る場合は、「とりあえずスタートして細かいことは後で考えればいいや」はとても危険なのでやめましょう😥


事前に計画を立てておき、それに沿って行動し、大きく予定から外れたら途中リタイヤする勇気をもって挑みましょう。


また、バイクに不調が生じればその場から動けなくなってしまいますので、万全な状態でスタートできるようにバイク点検を行い、


ライトは日中も点灯しておけるように前後2つずつ持っていくことを強く推奨します。


日中でもライトをつけておくことで後続車に追突されたり、対向車と正面衝突するリスクを軽減することができます。


また、どのルートをどれくらいの時間をかけて走るのか、家族や知人に知らせておくことで、


連絡が取れなくなった時に非常事態に気付いてくれる人が現れます。


ひとりでコッソリ走ると長い時間連絡が取れなくなっても誰にも気づかれず、最悪の事態に至ってしまうリスクがありますので、誰かに見守っておいてもらえる環境を整えておきましょう。

走る時の注意点は?【体力編】

さてさて、安全走行問題ないよ!あとは自分の体力と相談するだけだよ!という方!


200kmを走り切るために体力面で気を付けておきたいことをまとめてみました。


  1. 小まめに休憩を取る
  2. 小まめに補給する
  3. 一定のペースで走るよう心掛ける
  4. 向かい風/登り坂で頑張らない
  5. 心拍数を上げない


の5つです!

まず、休憩と補給は小まめに1時間おきを目安に取りましょう。


長い距離を走ると気付かないうちに疲労が蓄積していき、実際の疲労と自分が自覚している疲労感に差があります。


そのため、疲れたと感じる前から時間や距離を決めて、定期的に休憩を取ることをおすすめします。


また、食事については(私の経験的には)ガッツリ食事を摂れるほど食欲が湧かないことが多いです。


そのため、ジェルやおにぎりなどをサッと食べて走り出すようにしています。


残りの3~5については速度やパワーの管理の話です。


今回の200kmライドでは6月に骨折してしまった肘と鎖骨への不安があったので、


絶対に疲れないように走る


と徹底してパワー管理をして走りました。


(ちなみに私のバイクにはFavero Assioma Duoというペダル型のパワーメーターがついています)

今回のライドでは、


  • 平地は120~130wで走る(普段まったり走るときくらいのパワー)
  • 登りは150wまでしか出さない
  • 心拍数は150より上げない(最大心拍の75%まで)


と自分ルールを決めて走っていました。


そのためパワーを出しすぎて脚が疲れたり、心拍数が上がりすぎて疲れてしまったりすることはありませんでした。


パワーメーターをつけている方は少ないかもしれないですが、


可能であれば心拍計(もしくは心拍数が計測できるスマートウォッチ等)はつけることをオススメします。


普段から心拍数を測定していれば、「あっちょっと心拍上がりすぎてるから抑えよう」と客観的に強度を管理できます。


ただ、「時速30kmを必ずキープしよう!」など、パワーや心拍数を加味せずにスピードだけを見てしまうと痛い目を見てしまいますので注意しましょう。


サイコンを見ないと分からないくらいの登り坂や向かい風でも同じスピードを維持しようとすると、あっという間に体力が消耗してしまいます。


パワーや心拍数など、路面や風向きが変わっても一定に保てる指標があれば、体力を管理するのが楽になると思います。

まとめ

今回のライドは真夏の200kmということで、正直とても過酷でした。


もし、私と同じように真夏に長い距離のライドを計画している方がいらっしゃったら、夜間の走行をオススメします。(安全走行ができる前提)


炎天下のロングライドは距離との闘いではなく暑さとの戦いになり、肉体的なダメージが大きいです。


さて、今回の記事では200kmのロングライドをした時の走行データや注意点をご紹介しました。


最後に本記事の内容をまとめたいと思います。


  1. 200kmの距離を走るとおおよそ13時間くらいかかる。
  2. 季節に合った服装で、必要なら雨に備える
  3. メカトラに備えて装備を整える
  4. 補給食は食べやすいものを複数用意
  5. できれば1時間おきに休憩を取る
  6. 150km走れるようになったら200kmにチャレンジできるくらい体力がついてきた目安
  7. 安全面に気を付けて装備・ルートを用意する
  8. 無理に速度を維持しようとしない
  9. 可能であればパワーや心拍数を見ながら走る

この記事が初めて200kmを走る方の参考になると嬉しいです!


私は普段、サングラスブランドbeingを運営しながら週末はいろいろな方とライドを楽しんでいます。


普段の活動内容が気になる方は是非Instagramをご覧ください😀


@being_cyclingapparelの公式Instagramはこちら


執筆者:かっしー

ロードバイク歴6年目の32歳女性。

ヒルクライムやロングライドで身体を追い込みがち。

ウェアやサングラスが好きすぎて、理想を追求すべくロードバイク用サングラスブランド「being」を設立。

2025年の富士ヒルは初出場でブロンズ獲得。

beingのストアはこちら